
豪雪地の環境に応答する屋根の下に、
光と風、木の温もりが広がる。
社員が互いの気配を感じながら、
家族のように集える平屋の事務所。
落ち着いた戸建て住宅街に建つ事務所。
既存の事務所が手狭になったことから、近隣の広い敷地に新しいオフィスを計画しました。
求められたのは、明るく風が通り抜け、木の温もりに包まれた、
社員全員が一つの空間に集まり、互いの気配を感じながら働ける空間です。
設計の手掛かりとなったのは、この地域に降り積もる雪です。
建物を平屋として敷地の中央に配置し、
周囲には車両と除雪機が通れる動線と、雪を溜めるための十分な余白を確保。
住宅街に馴染むスケールとし、隣家への落雪や飛雪にも配慮しています。


屋根は入母屋屋根をもとに、棟の位置と屋根面の大きさに変化を持たせました。
人が行き来する玄関や庭側は屋根面を小さくして落雪を抑え、
雪溜めとなる場所には大きな屋根面から雪を導きます。
屋根の操作によって生まれる三角形の段差は、高窓として活用。
南高窓からは登り梁の間を抜けた木漏れ日のような光が執務室に広がり、
北高窓は穏やかな光と空の気配がエントランスに届きます。
二つの高窓から入る自然光が建物の中央まで届き、執務室全体を明るく包みます。
大きな三角形は木造トラスとしても機能し、一本の大黒柱とともに、社員全員が集うワンルームの大空間を実現。
表しの登り梁やトラス、木の構造そのものが空間の表情となっています。



執務室は南・東・北の窓からは風が通り抜け、南側の庭へ直接出ることもできます。
大切に保管されていたケヤキ材を使ったキッチンカウンターは、
人が集い、言葉を交わす、家の中心のような団欒の場となります。
雪に応答する屋根が光を取り込み、大空間を支える構造となる。
気候、快適性、構造を一体にした、木の温もりあふれるオフィスです。







