お知らせ
2026.11.04
施工レポート
仮設図書館の作り方④
大きな家具を置くように、図書館を組み立てる
《今だけの》天童市立図書館ができるまで
加工場で準備した木材を現場へ運び、駅ビルを行き交う人々から見える場所で組み立てていきます。この仮設図書館で大切にしたのは、既存の床や天井に固定せず、空間全体を大きな家具のように設置することでした。
はじめに柱と梁のフレームを立ち上げ、そこへ書棚やアクリルの背板を取り付けます。接合には釘やビスを使わず、木材同士を組み合わせる仕口とボルトを採用。書棚や背板も固定の役割を担い、組み進めるほど全体が一体となって、安定した強度を持つ図書空間へと変わっていきます。

組み立ての途中では、木組みにあえてわずかな動きが残されています。その柔軟さが、一つひとつの部材の位置や傾きを調整しやすくし、最後に全体を整えることで、精度の高い仕上がりにつながります。古くからの木造建築にも通じる、木組みならではのしなやかさを生かしたつくり方です。

設備も、既存の建物をできるだけ生かしました。空調と照明は駅ビルの設備をそのまま利用し、電源は天井点検口から木組みの上へ展開。建物本体に大きな工事を施さず、家具にコンセントをつなぐような考え方で、図書館に必要な機能を加えています。

建物を傷めずに組み立て、役目を終えた後は分解して運び出す。元のテナント空間へ戻しやすく、木組みは別の場所や用途で再び活用できる。組み立て方から撤去後までを見据えた、大きな家具のような仮設図書館です。




